建築基準法の告示基準(昭和46年建設省告示第109号)が改正され、 令和4年1月1日以降に建築物を新築等する際には、瓦屋根について強風対策を講じる必要があります

「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」(瓦ガイドライン工法)とは、平成13年に強風や地震に対する脆弱性を改善するために制定されたものです。
瓦ガイドライン工法で施工された屋根は、令和元年房総半島台風による屋根被害調査にてほとんど被害がないことが調査にて検証され、 瓦ガイドライン工法は改正された告示109号において、耐震性および耐風性が確保された緊結法として位置付けられました。
令和2年に「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」は改訂がなされ、改正された告示基準を補完する工法や仕様の充実が図られ、告示の解説書としての役割を担っています。

日本は地震や台風などの自然災害が頻繁に起こる国であり、建物の耐震性や耐風性を確保することは非常に重要です。私たちは瓦屋根に対する耐震・暴風対策工事を行い、お客様の大切な住まいを災害から守ります。

耐震対策では、最新の技術ガイドライン工法、強化棟金具などを用いて、耐震強化を行います。揺れによる瓦の脱落を防ぎます。地震による落下した瓦が周囲に大きな被害をもたらすことがあるため、これらの対策は非常に重要です。

暴風対策では、瓦を固定するため瓦専用のビス金具、特殊な接着剤、スクリング釘などを併用して瓦を固定し、強度を上げることで、強風による瓦のズレや飛散を防ぎます。また、風による圧力分散を図るための設計も重要で、そのための改修工事も行います。

これらの対策は全て、お客様の住まいを長期間安心してお使いいただくためのものです。自然災害は予測不能なため、予防策をしっかりと講じることが何よりも重要です。当社の耐震・暴風対策工事は、そうしたリスクを最小限に抑えるための確かな技術を提供します。

強化棟金具取り付け工事

土単体の土台(解体状況)

ガイドライン(強化金具取り付け)

強化棟垂木 設置状況

ガイドライン工法強力棟金具、垂木設置をする事により暴風、地震による倒壊を防ぐ工事を行いました。

強力金具を設置する事で野地板と瓦を一体化する事により強い揺れや、暴風に耐える仕組みです。近年はこの工法が標準施工方法となりましたが築年数が経過している物件などは、ガイドライン工法ではないため注意する必要があると思います。

また平瓦などは釘やビスなどの緊結を正しく施工されているか確認するべき項目です。現代のガイドライン工法は全枚釘止め。今まで工事させて頂いたリフォーム物件のデータからも全く止めてない(ただ引っ掛けているだけ)の物件も少なくないです。(下記画像により対策工事の参考を記載)

暴風、地震によりとてもズレ、飛散しやすい状況ですので対策工事をお勧め致します。ご自宅がどんな工法なのか調査する事も可能ですので気になる事がありましたらお気軽にご相談下さい。

全枚固定工事

瓦屋根の釘固定は、暴風や地震による瓦の脱落を防ぐ重要な施工方法です。特に、既存の瓦屋根が釘固定されていない物件においては、全枚釘固定の工事を行うことでその安全性が大幅に向上します。

全枚釘固定工事はその名の通り、屋根を構成する全ての瓦を特殊な釘やビスを用いて固定する工事です。瓦一枚一枚がしっかりと固定されることで、強風による瓦のズレや飛散を防ぎます。また、地震による揺れでも瓦が脱落するリスクが大幅に減少します。

工事は瓦を一枚ずつ取り外し、固定用の釘を打ち込んで再度取り付けるという手順で進められます。この作業は専門的な技術と経験を要するため、確かな技術力を持った専門業者が行います。

全枚釘固定工事は、既存の瓦屋根の安全性と耐久性を大きく向上させる効果的な方法です。私たちの専門的な技術により、お客様の大切な住まいを守ります。

今回紹介する物件の工事内容は以下になります。

  • 軒瓦はステンレス製スクリング釘2本+瓦専用ステンレスビスで固定(合計3本固定)外周部分は風の影響を一番受けやすい為
  • 袖瓦はステンレス製スクリング釘2本+瓦専用ステンレスビスで固定(合計3本固定)外周部分は風の影響を一番受けやすい為
  • 平瓦はステンレス製スクリング釘1本+瓦専用のコーキング材で固定

既存の銅釘からステンレス製の物に交換

軒瓦は瓦専用ビスで固定

平瓦は全枚ステンレス製の釘&コーキング

瓦専用ビス(軒瓦&袖瓦外周部分に使用)

瓦専用 ステンレスパワービス

瓦専用の接着剤 瓦エース

不明点がある場合やさらなる詳細をご希望の場合は、どうぞお気軽にお問い合わせください。私たちはお客様一人ひとりのご要望に合わせて丁寧にご説明し、安心して工事を進めていただけるようサポートいたします。