私たちの瓦修理サービスは、瓦屋根の持つ耐久性と美しさを最大限に活かすことを目指しています。瓦屋根は耐久性に優れていますが、長期間の使用や厳しい気象条件瓦の種類によっては亀裂が入ったり、ズレが生じたりすることもあります。そのような状況に対し、私たちは的確な診断と修理を提供しています。

下記に修理の事例をご紹介させて頂きます。※雨漏りの非常に多いケースも紹介しておりますので最後までご覧頂けますと幸いです。

ケース1
大棟からの雨漏り及び土台の劣化による倒壊
今回は雨漏り調査で大棟(画像で解体している場所)からの雨漏りが見られましたので大棟のみの工事を行いました。画像で見て頂ければお分かりいただけるように土台部分は赤土で施工(現代の施工では推奨しない)している事により元々、粘土質の赤土が長年の年月による吸水と乾燥を繰り返した結果サラサラの粒子状になり倒壊、雨漏りの原因となっておりました。まずは解体作業を行います。

解体完了後、下地材(瓦桟、ルーフィング、野地板、)の腐敗がないかどうかを確認します。今回は野地板はまでは腐敗しておらずルーフィング、瓦桟のみ取り替えを行いました。

この時点で野地板までの腐食が見られる場合は野地板の張り替え作業を行わなければいけません。施工後は瓦の下に隠れる部分ではありますが下地(野地板、瓦桟、ルーフィング)が悪ければどんなに良い仕事をしても長持ちはしません。どんな職種にも言えることだと思います。外観には見えませんが新築、リフォーム、修理問わずに下地に細心の注意を払い施工します。

下地の工事が完了しましたら、昇降機で瓦を屋根の上に搬入し大棟瓦(今回解体場所)を積み上げます。

積み上げの工事内容も、あらかじめお客様と打ち合わせを行い、現状復旧(外観)を優先的にするのか耐震性を優先するのかご予算などに応じて施工を行います。

今回は現状復旧のご希望でしたので元通りの形に新しい瓦で施工を行っております。

土台には赤土単体では使用せず(数年後同じ事が起こるため)より長持ちする材料を調合します。
ミキサーで独自の配合によりセメントなど数種類をかく拌してその材料で施工します。

以上で工事完了です。

ケース2
谷板金(銅板材)の腐食による雨漏り
今回は雨漏り調査で谷板金腐食により(瓦と瓦の間を流れる斜めの部分)雨漏りが見られましたので谷板金の取り替え工事を行いました。現代では谷板金に銅板材は使用されておりませんが当時はこの谷板金には銅板材が主流に使用されておりました。下記に調査時に撮影した画像を記載しております。銅板材は長年経過すると酸性雨や瓦の釉薬(現在は含まれてない)により化学反応を起こす事で穴が開き、そこから雨漏りします。

(非常に多い工事)
ご自宅の屋根形状をご確認いただき谷板金の有無をチェックしてみて下さい。谷がある場合は要注意です。実際には穴が開き雨漏りしている場合でも家の中(部屋内)に雨水が入ってこずにそのまま外部(軒天井)へと流れ、気付かないケースも多々あります。発見が遅れると下地の腐敗が進み、修理費用も高くなってしまいますのでご確認頂ければと思います。ご自身で分からない場合はお気軽にご相談ください。

調査時に撮影した写真画像

谷板金の腐食が進むとオレンジ色に変色し、そこから徐々に穴が空きます。発見したのは初期段階で針も通らない程の穴です。このくらい小さい穴でも雨漏りします。谷は水が流れ集まる場所なので流水量も多い事から雨漏りしやすい場所です。

このまま放置すると次第に穴が広がり雨漏りする量も増え下地の腐敗(工事代金の増加)に繋がりますので早期発見が大事です。シーリング材(シーラント)といった防水材で穴を塞ぐ処置もありますが、(下記参考画像)またすぐにその周りから腐食が進みその度に修理をしなければならない事で修理回数が増え一度の修理費は安いものの回数は半永久的に修理をしないと行けないので結果的に修理費の増加を招くと考えられます。以上の事から根本的な原因解決にはならないので推奨できません。

こちらがシーリング材(シーラント)といった防水材で穴を塞ぐ処置の参考画像になります。白い部分が以前、防水処理を行なった場所ですが、その周りから腐食が進みその度に修理をしなければならない状況になっている事が分かっていただけるかと思います。

こうした理由から防水処置ではなく谷板金を取り替える工事を推奨しております。

工事の内容としまして、谷板金(銅板材)を腐食しない谷板金(カラーステンレス材)の物に取り替えを行います。取り替える際に干渉する場所の解体、瓦の取り外しを行います。

谷付近の平瓦はお客様の工事費用を抑えるため丁寧に取り外し、そのまま再利用します。

新しい谷板金(カラーステンレス材)の物を入れ瓦を元に戻します。今回は発見が初期段階だった為、下地材の腐食もなくスムーズに工事が出来ました。ここで下地まで腐食していると下地工事(野地板など)の張り替え工事などを行わないといけないので再度記載しますが早期発見が大事です。